LED懐中電灯分解改造
ヤフオクで入手した「CREE T6 小型ハンディライトLED」
リチウム充電池はUltraFire製の18650 3.7V 4200mAhを1本搭載しています。
製品自体も、ネジ部の加工が荒く中華製のように思えます。
ネット情報によると中華製の疑わしいLEDチップを搭載したものも流通しているそうです。

世界最強といううたい文句の多いこのCREEのT6チップ。正式には XM-Lという型式で10Wの高出力らしいのですが、XM-L2という高性能タイプもあるようです。
取り付け基盤にはCREEの表示はあるものの、LEDチップはCREEのXM-Lかどうかよくわかりません。
XM-L2に換装するつもりでしたので分解しました。
画像のLEDチップは素子の上のレンズと配線を取り除いています。

メーカーの資料と分解したLEDチップを比較してみました。

分解したLEDチップです。パターンは純正品と同じようです。でも?です。

本物のCREE XM-L2 T6 10W LED を20mmと16mm基盤に搭載したものを一個500円で購入しました。。
XM-L2 はXM-Lより20%明るさが向上しているそうです。
<メーカー説明>
XM-L2はシングルダイLEDで、電流3A, 25℃において1,198 lmの高輝度出力と116 ルックス/Wの高いパフォーマンスを有します。XM-L2は、Cree第3世代シリコンカーバイトのテクノロジーにより、初代XM-Lに対して20%アップの輝度とルーメン・パー・ワット(LPW)、2倍のルーメン・パー・ドル(lm/$)を達成しました。
下の画像の右下が16mm基盤に搭載されたCREE XM-L2 T6 10W LED素子です。
左上が、小型ハンディライトに取り付けられていた20mm基盤に搭載されていたものです。

さっそく換装してみました。
LED基盤の裏にはCPU用の伝熱グリスを付け、ネジ部とOリングにはシリコングリスを塗布し防水性をアップしておきました。

この画像は、ライトをもっとも拡散させた時のものです。

下の画像は明るさの比較をするために30W+38Wの室内照明を付けた状態のものです。

30W+38Wの室内照明を画面に入れてみました。

かなり明るくなりましたが、100%の出力は出せているかどうかはわかりません。
LEDドライバーの制限電流値はどうなのでしょう。素子のスペックからすると、3A流れるはずですが、機会があれば計測してみます。
リチウム充電池はUltraFire製の18650 3.7V 4200mAhを1本搭載しています。
製品自体も、ネジ部の加工が荒く中華製のように思えます。
ネット情報によると中華製の疑わしいLEDチップを搭載したものも流通しているそうです。

世界最強といううたい文句の多いこのCREEのT6チップ。正式には XM-Lという型式で10Wの高出力らしいのですが、XM-L2という高性能タイプもあるようです。
取り付け基盤にはCREEの表示はあるものの、LEDチップはCREEのXM-Lかどうかよくわかりません。
XM-L2に換装するつもりでしたので分解しました。
画像のLEDチップは素子の上のレンズと配線を取り除いています。

メーカーの資料と分解したLEDチップを比較してみました。

分解したLEDチップです。パターンは純正品と同じようです。でも?です。

本物のCREE XM-L2 T6 10W LED を20mmと16mm基盤に搭載したものを一個500円で購入しました。。
XM-L2 はXM-Lより20%明るさが向上しているそうです。
<メーカー説明>
XM-L2はシングルダイLEDで、電流3A, 25℃において1,198 lmの高輝度出力と116 ルックス/Wの高いパフォーマンスを有します。XM-L2は、Cree第3世代シリコンカーバイトのテクノロジーにより、初代XM-Lに対して20%アップの輝度とルーメン・パー・ワット(LPW)、2倍のルーメン・パー・ドル(lm/$)を達成しました。
下の画像の右下が16mm基盤に搭載されたCREE XM-L2 T6 10W LED素子です。
左上が、小型ハンディライトに取り付けられていた20mm基盤に搭載されていたものです。

さっそく換装してみました。
LED基盤の裏にはCPU用の伝熱グリスを付け、ネジ部とOリングにはシリコングリスを塗布し防水性をアップしておきました。

この画像は、ライトをもっとも拡散させた時のものです。

下の画像は明るさの比較をするために30W+38Wの室内照明を付けた状態のものです。

30W+38Wの室内照明を画面に入れてみました。

かなり明るくなりましたが、100%の出力は出せているかどうかはわかりません。
LEDドライバーの制限電流値はどうなのでしょう。素子のスペックからすると、3A流れるはずですが、機会があれば計測してみます。
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tag : 改造
リールのメンテナンス用オイル
リールメンテナンスの注意点
よく誤った解釈をしている方がいらっしゃるようですので。
1.「ベアリング等、潤滑部にCRCを使わないこと」
このCRCはCRC556を指すものと思われます。
CRC556を潤滑オイルとしては使ってはいけませんということでしょう。
グリス等の潤滑成分を溶かし洗い流す作用があり、また潤滑油としては蒸発し易く短期間しか機能しないためでしょう。
従って、この意図を汲み取ると、パーツクリーナーで汚れ落しや古いグリスを洗い流すことを目的とするならCRC556を洗浄剤として使用してもよいでしょう。ただし金属やナイロンパーツ以外のプラスチック部はパーツクリーナーもCRC556も要注意です。溶剤成分がプラスチックの材質により浸透する可能性がありますので、すぐにふき取る等の対応が必要と思います。
最近のリール、ステラ等の高級リールの本体は成型品としては精密ではありますが、機械加工でいうレベルの高精度ではありません。
第一、軸やベアリング、ベアリングにはめるブッシュが簡単に脱着できるような状態ですからね。
きっと0.05mm以上の隙間があるのではないでしょうか。
メーカーの立場で設計する場合、本体に微小な寸法上の狂いがあるなら、組み立てで問題の起きないよう、この寸法上の狂いを吸収できるアソビを作るのが、機械設計の常識のはずです。
とすれば、精度のあまりでていない部品に付いているベアリング部周辺は、ミクロ的に見るとスカスカの隙間のある状態で動いている軸、ベアリング自体も若干ぶれながら動いているという状態にあります。
このことを考えると、リールとしては一般的な正常な使用状態はあっても、機械としてはあまり正常とは言えない状態で使っているわけですから、通常の機械より磨耗が激しく寿命が短くなるのでしょう。
従って、この手の精度の機械の寿命を延ばすのに必要なものはグリスでしょう。
最近、チューンナップパーツとして、さらに高精度の寸法規格のベアリングの販売がみられます。
これは、本体の精度がそこまでありませんので無意味としかいいようがありません(断言)
効果を出すにはリール本体側の精度を上げなければほとんど意味のないことなのです。
よく誤った解釈をしている方がいらっしゃるようですので。
1.「ベアリング等、潤滑部にCRCを使わないこと」
このCRCはCRC556を指すものと思われます。
CRC556を潤滑オイルとしては使ってはいけませんということでしょう。
グリス等の潤滑成分を溶かし洗い流す作用があり、また潤滑油としては蒸発し易く短期間しか機能しないためでしょう。
従って、この意図を汲み取ると、パーツクリーナーで汚れ落しや古いグリスを洗い流すことを目的とするならCRC556を洗浄剤として使用してもよいでしょう。ただし金属やナイロンパーツ以外のプラスチック部はパーツクリーナーもCRC556も要注意です。溶剤成分がプラスチックの材質により浸透する可能性がありますので、すぐにふき取る等の対応が必要と思います。
最近のリール、ステラ等の高級リールの本体は成型品としては精密ではありますが、機械加工でいうレベルの高精度ではありません。
第一、軸やベアリング、ベアリングにはめるブッシュが簡単に脱着できるような状態ですからね。
きっと0.05mm以上の隙間があるのではないでしょうか。
メーカーの立場で設計する場合、本体に微小な寸法上の狂いがあるなら、組み立てで問題の起きないよう、この寸法上の狂いを吸収できるアソビを作るのが、機械設計の常識のはずです。
とすれば、精度のあまりでていない部品に付いているベアリング部周辺は、ミクロ的に見るとスカスカの隙間のある状態で動いている軸、ベアリング自体も若干ぶれながら動いているという状態にあります。
このことを考えると、リールとしては一般的な正常な使用状態はあっても、機械としてはあまり正常とは言えない状態で使っているわけですから、通常の機械より磨耗が激しく寿命が短くなるのでしょう。
従って、この手の精度の機械の寿命を延ばすのに必要なものはグリスでしょう。
最近、チューンナップパーツとして、さらに高精度の寸法規格のベアリングの販売がみられます。
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効果を出すにはリール本体側の精度を上げなければほとんど意味のないことなのです。
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- リールのメンテナンス用オイル (2014/06/03)
- 京浜運河の主 (2014/06/03)
- '08ステラSW4000XGの防水対策 (2014/01/26)
- '08ステラSW4000XGオーバーホール (2014/01/15)
- 釣り竿用チタンガイドの質量 (2014/01/09)
'08ステラSW4000XGの防水対策
オーバーホールついでに、防水性の強化を行いました。
オーバーホールの続きです。
ベアリングの洗浄はCRC5-56を用いました。
画像左がベアリングをCRC5-56に浸けこんで洗浄しているところです。
グリスが溶け出しオイルが黄色になっています。
ベアリングには全く汚れが有りませんでした。
画像右は洗浄後、CRC6-66に浸けこみ、防錆潤滑処理をしています。
余分なオイルをウエスで拭き取ってから組み付けます。

ここから防水対策です。
ボディー内面と駆動部にはウレアグリスを塗布します。
万が一海水が浸入したときのための防食対策を兼ねています。
新型ステラSWは防水性能向上のためにシール構造がかなり改良されているようですね。
この'08ステラも防水性向上対策を施しました。
ボディーの組み合わせ面、シール部にシール用オイルコンパウンドHIVAC-Gを塗布します。
このHIVAC-Gは高真空用途の不乾性シール剤です。工業用水処理機器のシール部にも使用されています。
半透明のシリコン系のシール剤で、グリスような性状ですがグリスではありませんので潤滑には使用できません。
このシール剤の使用で、腕時計でいう生活防水程度の防水性は維持できるのではないかと考えています。


ボディー(本体)と本体ガードの当り面等にもHIVAC-Gを塗布しました。

内部に通じるネジ穴からの海水浸入防止と、ネジとボディーの接続部の異種金属接合による腐食対策です。
ステンレスのネジとアルミボディーの接続では、そこに水分が入り込むとその金属の電位差からわずかに電気が流れます。(電池のようなものです。)この現象でアルミは溶けていきます。
(アルミとステンレス、アルミと真鍮ではアルミが、鉄とステンレスでは鉄が溶けます。)
その溶け出したアルミは化学変化し乾燥することで白色の粉のような物質になり周囲に付着します。マグネシウムの場合も同様です。

シール性をアップさせ海水を浸入しにくくしましたので、本体ガードの水抜き穴をテープで塞ぎました。
水抜き穴から海水が入ってきては意味がありませんからね。

ローターの組み付けにおいても、海水が浸入しそうと思われるところにはHIVAC-Gを塗布しました。

ベアリングシールにもHIVAC-Gを塗布しました。

ベアリング内部にはウレアグリスを使用しますが、外面にはHIVAC-Gを塗布しました。
HIVAC-Gがベアリング内部に侵入しないように注意しました。



アームカムバネまわりは、海水や異物浸入での腐食・摩耗対策として、ウレアグリスを塗布しました。

今回の対策でベアリング内部への海水の侵入や、ギアの腐食、塩カミ等は起きないはずです。
通常、防水用のシール・パッキン類は分解の都度交換するのが一般的ですので、
新型ステラでは分解のたびに交換と防水用コンパウンドの塗布が必要なのでしょうね。
今回の防水対策ではHIVAC-Gを使用しました。これは分解とHIVAC-Gの除去が容易というメリットがありますが、海中に落としても完璧というレベルのものではありません。より防水性を高めるには乾燥硬化するとゴムのうような柔軟性のあるシール剤も使用するという手段もあります。バイクのエンジンの組み立てで新品パッキンが入手できないときに管理人は使用しています。
但し薄く均一に塗布するコツが必要なことと、分解の時にその除去が大変です。
リールでは塗装の剥離等のリスクが伴いますので覚悟が必要です。
オーバーホールの続きです。
ベアリングの洗浄はCRC5-56を用いました。
画像左がベアリングをCRC5-56に浸けこんで洗浄しているところです。
グリスが溶け出しオイルが黄色になっています。
ベアリングには全く汚れが有りませんでした。
画像右は洗浄後、CRC6-66に浸けこみ、防錆潤滑処理をしています。
余分なオイルをウエスで拭き取ってから組み付けます。

ここから防水対策です。
ボディー内面と駆動部にはウレアグリスを塗布します。
万が一海水が浸入したときのための防食対策を兼ねています。
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このHIVAC-Gは高真空用途の不乾性シール剤です。工業用水処理機器のシール部にも使用されています。
半透明のシリコン系のシール剤で、グリスような性状ですがグリスではありませんので潤滑には使用できません。
このシール剤の使用で、腕時計でいう生活防水程度の防水性は維持できるのではないかと考えています。


ボディー(本体)と本体ガードの当り面等にもHIVAC-Gを塗布しました。

内部に通じるネジ穴からの海水浸入防止と、ネジとボディーの接続部の異種金属接合による腐食対策です。
ステンレスのネジとアルミボディーの接続では、そこに水分が入り込むとその金属の電位差からわずかに電気が流れます。(電池のようなものです。)この現象でアルミは溶けていきます。
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その溶け出したアルミは化学変化し乾燥することで白色の粉のような物質になり周囲に付着します。マグネシウムの場合も同様です。

シール性をアップさせ海水を浸入しにくくしましたので、本体ガードの水抜き穴をテープで塞ぎました。
水抜き穴から海水が入ってきては意味がありませんからね。

ローターの組み付けにおいても、海水が浸入しそうと思われるところにはHIVAC-Gを塗布しました。

ベアリングシールにもHIVAC-Gを塗布しました。

ベアリング内部にはウレアグリスを使用しますが、外面にはHIVAC-Gを塗布しました。
HIVAC-Gがベアリング内部に侵入しないように注意しました。



アームカムバネまわりは、海水や異物浸入での腐食・摩耗対策として、ウレアグリスを塗布しました。

今回の対策でベアリング内部への海水の侵入や、ギアの腐食、塩カミ等は起きないはずです。
通常、防水用のシール・パッキン類は分解の都度交換するのが一般的ですので、
新型ステラでは分解のたびに交換と防水用コンパウンドの塗布が必要なのでしょうね。
今回の防水対策ではHIVAC-Gを使用しました。これは分解とHIVAC-Gの除去が容易というメリットがありますが、海中に落としても完璧というレベルのものではありません。より防水性を高めるには乾燥硬化するとゴムのうような柔軟性のあるシール剤も使用するという手段もあります。バイクのエンジンの組み立てで新品パッキンが入手できないときに管理人は使用しています。
但し薄く均一に塗布するコツが必要なことと、分解の時にその除去が大変です。
リールでは塗装の剥離等のリスクが伴いますので覚悟が必要です。
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コンパクトロッドの制作
観光目的の旅で、ちょっと釣りができたらなぁーとしばしば思うことがあります。
そのため、以前に英国シマノ製のTEXBXMTS27 を購入しましたが、この竿、自分の使い方では強度的に弱いようで、2度も折れてしまい使用を断念。
その破損原因を追求した結果、ブランクスの振出し接続部の加工精度がよろしくないことに起因する応力集中が原因であると思われました。
ちなみに国内市販品には心躍らせるロッドも見当たらず、コンパクト振出しロッドを自作することにしました。(数ヶ月に開始)
その素材は、昔々磯釣りをしていた頃に使っていたNFTのボロン翔磯4号にしました。
このロッドは、ボロンとカーボンを強度素材として融合させた当時としては超高性能ブランクスでした。
このボロンとはタングステンの極細線に硼素を付着させたもので、強度・剛性にすぐれ、航空機の可動翼や水平安定板、ゴルフのシャフトなどにも使用されています。
この貴重なボロンブランクスを最大限活用したロッドを制作することにしました。

仕舞い寸法を42cm以下にすべく、接合部の内径と外形を考慮しながら寸法取りを行い切断。

このボロンブランクスはカーボン繊維の中、あるいは内面の浅い位置ににボロンを配置してありました。
このボロンは非常に硬く切断にはダイヤモンドヤスリを使用しました。
通常のヤスリでは、なかなか切断できず、また切断部もかなり荒れてしまいカーボンの剥離を引き起こしてしまいます。ちなみにダイヤモンドヤスリもすべての加工終了時にはナマクラになってしまいました。
下の画像は、外形16mm以上の部分のブランクスの内面にうっすら格子状に織り込まれたボロンが視認できました。細いブランクスの部分ではカーボン繊維の真ん中にサンドイッチされた形で配置されていました。

振出しの接合部の寸法精度を確保するためコンパウンドで摺り合わせを行います。


この摺り合わせは、金属の当たり面の加工で行われる手法と同じです。
内側と外側のブランクスの重なり寸法が、目的とする設計値に近くなってくると、コンパウンドをより細かな粒子のものに変えて摺り合わせを行います。(そうしないと内外面を削りすぎ、スポスポになり抜けてしまいますから。)

重なり部分は他の部分より強度は上がるはずです。しか内外面の密着が不十分で部分的に隙間があると重なり部分にかかる力は不均一になり、応力集中が起き破損し易くなります。
次回に、続く・・・・・。
そのため、以前に英国シマノ製のTEXBXMTS27 を購入しましたが、この竿、自分の使い方では強度的に弱いようで、2度も折れてしまい使用を断念。
その破損原因を追求した結果、ブランクスの振出し接続部の加工精度がよろしくないことに起因する応力集中が原因であると思われました。
ちなみに国内市販品には心躍らせるロッドも見当たらず、コンパクト振出しロッドを自作することにしました。(数ヶ月に開始)
その素材は、昔々磯釣りをしていた頃に使っていたNFTのボロン翔磯4号にしました。
このロッドは、ボロンとカーボンを強度素材として融合させた当時としては超高性能ブランクスでした。
このボロンとはタングステンの極細線に硼素を付着させたもので、強度・剛性にすぐれ、航空機の可動翼や水平安定板、ゴルフのシャフトなどにも使用されています。
この貴重なボロンブランクスを最大限活用したロッドを制作することにしました。

仕舞い寸法を42cm以下にすべく、接合部の内径と外形を考慮しながら寸法取りを行い切断。

このボロンブランクスはカーボン繊維の中、あるいは内面の浅い位置ににボロンを配置してありました。
このボロンは非常に硬く切断にはダイヤモンドヤスリを使用しました。
通常のヤスリでは、なかなか切断できず、また切断部もかなり荒れてしまいカーボンの剥離を引き起こしてしまいます。ちなみにダイヤモンドヤスリもすべての加工終了時にはナマクラになってしまいました。
下の画像は、外形16mm以上の部分のブランクスの内面にうっすら格子状に織り込まれたボロンが視認できました。細いブランクスの部分ではカーボン繊維の真ん中にサンドイッチされた形で配置されていました。

振出しの接合部の寸法精度を確保するためコンパウンドで摺り合わせを行います。


この摺り合わせは、金属の当たり面の加工で行われる手法と同じです。
内側と外側のブランクスの重なり寸法が、目的とする設計値に近くなってくると、コンパウンドをより細かな粒子のものに変えて摺り合わせを行います。(そうしないと内外面を削りすぎ、スポスポになり抜けてしまいますから。)

重なり部分は他の部分より強度は上がるはずです。しか内外面の密着が不十分で部分的に隙間があると重なり部分にかかる力は不均一になり、応力集中が起き破損し易くなります。
次回に、続く・・・・・。
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フライスのテーブル部の改良
行方不明になっていた画像が見つかりましたので、その紹介編その2です。
今回はテーブル周りです。
ベアリングシートと呼ばれる部品で、スラストベアリングを組み込むようになっています。
しかし、加工制度の問題で、ベアリング面がシートとツライチになっているものがあります。
そのためハンドホイールのダイアルがベアリングシートと接触しスラストベアリング装着の効果が損なわれている場合があります。

テーブルの裏側です。

今回Oリングを強く挟むことで接触を回避しました。

ベースからサドルを外すのは簡単です。
画像の六角穴付きボルト外し、サドルのカミソリを抜くと上方向に外せます。
(テーブルも同様の方法で簡単に外せます。止めネジはサドルの横)
送りネジは片支持でナットとのセンター合せはかなり面倒です。六角穴付きボルトをゆるめサドルを送りながら送りネジの先端のブレを見ながらの調整が必要です。

サドルの送り部のスクリューシートと呼ばれる部品には、ベアリングは組み込まれておらず、また軸径より大きな穴となっています。玉軸受けを組み込むのがベターなのでしょうが、時間と材料の都合でゴムパッキンを挟み込み
送りネジの軸の調芯をしやすくしました。
この部分はナット側を含め将来、大幅改良予定です。

送りは、かなり軽くなりました。
木製台とオイルパンを組み合わせたものです。オイルパンはバーベキュー用の鉄板です。

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